実家の不用品を片づけた手順
今年、自分の実家に加え、近所の友人の実家じまいを手伝った話を書きました。
友人は引っ越しの期日が迫っていたことから、自分たちが必要なもの以外、あとはすべて回収業者に処分してもらうつもりでした。
でも、家の中を見せてもらったら、家具や小物1つ1つにこだわりが感じられ、大切にしてきたことが分かりました。本当は欲しい人を募って分けたりしたかったとも言っていたので、片づけ好きの私が「できることはやらせてほしい」と首を突っ込むことに。基本、任せてもらえることになったのでした。
特に友人のお母様は茶道、華道、書道、お琴など幅広くやっていた方。特にお茶とお花は本格的に続けていた方で、道具や着物がたくさんありました。それらがゴミとして処分されてしまうのはいたたまれないという気持ちがあり、次の手順で片づけを進めました。
- 友人、知人に声をかけて欲しい人を探す
- ネットで寄付できる先を探す
- メルカリでは送料の方が高くなってしまうようなものはリサイクルショップで買い取ってもらう
- メルカリで売る
3、4は何回かに分けて行いました。途中、買取のあまりの安さに最後の方はほとんどメルカリに変えました。
売れた家具、売れなかった家具の違い
やはり家具などの大きなものは送料がかかるので、メルカリでは送料を見込んだ額にしなければいけません。それでも売れたのは無印良品やイケアなど、人気の家具でした。特に廃盤の商品は、それほどキレイじゃなくてもすぐに売れました。
メルカリで家具を匿名で売る場合「梱包たのめる便」が使えますが、3辺合計200cmまでのものは「らくらくメルカリ便」で発送できます(160cm以上はヤマト営業所への持ち込みが必要。1辺のサイズに規定あり)。キャビネットなど分解できるものはらくらくメルカリ便にしたので、送料を安く抑えられたのもあります。
一方、問い合わせなどもあったものの、送料がネックになって売れなかったのがベッド(畳ベッド)をはじめ、大きな家具でした。最終的に残ったものは処分業者さんに処理をお願いしたのですが、やはりある程度の年齢になったら大きな家具は買い足さない、持たないことが大切だなと思いました。
お琴、華道の花器の意外な寄付先は?
お琴はメルカリでも取引されていたのですが、私自身、お琴経験者ということもあって、売るという選択をする気にならず、寄付先を探しました。花器もですが、どちらも送料がかかるのでメルカリ向きでないと思ったのも理由です。
まず思い当たったのが、中学校や高校の箏曲部でした。お琴って高価なので高校で購入するのは大変ではないかと思ったのです。
【箏曲部のある高校】
ネットで調べたところ、地元の県立高校に箏曲部があったので、早速、電話してみました。顧問の先生につないでいただいたところ、今年度は部員が増えてお琴が足りず、大歓迎とのこと。持っていく日程を決め、車で持参しました。
本当に喜んでいただき、その県立高校は地元では歴史ある有名な学校なので、知り合いに卒業生もたくさんいます。そういう学校に活用していただいたことが私もうれしかったですし、友人もとても喜んでくれました。
一方、学校への寄付がうまくいかなかったのが、華道の花器と茶道の道具です。華道の花器はお琴を寄付した時に聞いたのですが、たくさんあって処分しているぐらいだとのこと。
茶道はある学校のホームページで募集していていたのですが、まず学校が遠かったことがネックでした。それでも何かのついでに持っていこうと準備していたのですが、実際に届けようと思ったらもう締め切ったと言われてしまいました。たくさん寄付があったそうで、みんな処分に困っているんだなあと。
実際、ネットで検索していたら、学校のホームページのニュースなどで「近隣の方から茶道具の寄付をいただきました」「お琴を寄付していただきました」という記事があったので、受け入れている学校はあると思います。
結局、花器は華道をやっている人に声をかけたところ、実家の近所で母がお世話になった方が引き取ってくださいました。書道の道具は友人に声をかけたところ、とても喜んでくれました。
やはり故人が大切に使ってきたものをゴミにするのは心がいたみます。こうした道具はネットで検索しまくる、友人知人に聞きまくる、が有効だと感じました。
茶道具は買取ではなく、メルカリで売却
人に譲ることがうまくいかなかった茶道の道具が、実は一番たくさんありました。茶道具の買取を謳っている業者などもたくさんありますが、状態が良いものではなかったこと、他の物をリサイクルショップの買取に出した時、待ち時間ばかり長くて数百円にしかならなかったことを考えると、期待できないなと。
メルカリには汚れのあるもの、茶釜などの大きなものも出品されていたので、思い切って出品してみました。そもそも寄付しようと思っていたものなので、これから茶道を始める人が手に入れられれば、と安めに設定。結果、例えばサビのある鉄製の道具、シミのあるふくさなども、時間をかけることなく、やたら値切られることもなくスムーズに売り切ることができました。たぶん買取業者よりは利益も出たと思います。
遺品整理って、自分の家の片づけよりも心に負担のかかる作業だというのが実感です。友人も「人にやってもらってよかった」と言っていました。
すぐに実家を空けなければいけない場合もありますが、時間がある場合は「捨てる」ではなく、「譲る」をメインにして進めれば、「大事にしていたものを無駄にしなかった」ということが満足感につながる気がします。実際、捨てれば捨てるだけ処分費用がかさみますが、メルカリで売れば手間はかかるものの、お金にはなるので。
この他、着物、食器などは寄付しました。その寄付先などはまた改めて書きたいと思います。
使えるものがたくさんあって、ゴミにするのは本当にもったいないです。