先日のブログで、“狭小住宅こそ注文住宅をおすすめしたい”と書きました。
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なぜなら注文住宅と、そうでない住宅(ハウスメーカーが既製品として提供している住宅、建築して売りに出す建売など)では、家の考え方にとても大きな違いがあるからです。
ここで言う注文住宅とは、すべてゼロから選べるオーダーメイドの住宅のことです。ちなみに反対語になる既製品の住宅は「商品住宅」と呼ばれているんですね。初めて知りました。
注文住宅と商品住宅との大きな違い
注文住宅というと、細かいところまでデザインを考えられる、キッチンやバスなどの設備、壁や床などの素材を自由に選べるのが違い、というイメージがあると思います。
でも、それよりも大きいのが「空間を考えているか」「間取りを考えているか」の違いなのだそうです。立体で考えているか、平面で考えているかと言ってもいいかもしれません。
注文住宅の場合、◎LDKとか、どこにどの部屋を配置するかといった間取りだけでなく、天井や壁の高さ、窓の高さ・位置、ドアの位置、階段の段数などすべてをその土地に合わせて考えることができます。
一方で商品住宅の場合は、流通している壁のボードに合わせることが多いため、柱から柱の距離などのモジュールがだいだい同じだったり、ドアや窓もモジュールに合わせた既製品しか使わなかったりします。だからどんな土地に建てても、窓の位置が変わらなかったりするわけです。
また、天井の高さや階段の蹴上げ(1段の高さ)、踏面(足を乗せる部分)がだいたい同じ寸法だったり、リビングは南側、水まわりは北側、階段は1坪などの“一般的な常識”から外れない造りが多かったりします。
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ネットで家を探す時代ならではの欠点
最近はネットで条件を入れて家探しをするのが主流なので「3LDK」など、人気の間取りの検索に引っかかるように、狭くても部屋数を増やす工夫をしているそうです。
でも、この考え方で狭小住宅を作ってしまうと、ただ狭くて使いにくいだけの家になってしまうと思うのです。
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狭いからこそ、ここが大事
狭小住宅に長年住んでみて、狭くても快適なために大事だと思うのが、
- 隣の家が近くても光が入り、暗くならない(だから窓の位置が大事)。
- 2階リビングの場合、階段が緩やかで上り下りしやすい。
- 天井の高さがあること。天井が高いことで、床面積以上に広く感じられる。
- 部屋が細かく区切られていない。部屋同士につながりが感じられることで、狭さを感じない。
- 1つ1つの部屋がとても重要になるので、家族の成長に応じて色々な使い方ができる。
- 各部屋に収納を作るスペースがないため、メインの収納が使いやすい位置、形である。
- トイレを2つ作る余裕がない場合、トイレが使いやすい位置にある。
- 土地にめいっぱい家を建てればいいわけではなく、家のまわりの通路も使いやすい配置である。
などです。
つまり立地、建築可能な高さ、広さなど、その土地を最大限に活かしたつくり方をすることが大事、ということだと思います。
逆にそうやってつくれば、狭い土地でも実際の広さ以上に感じられるぐらい、快適な家をつくることができると思うのです。