小さな家、いわゆる狭小住宅の家づくりは、いかに自分にとって必要なものを選び抜き、いらないものを削っていくかという作業になります。
この削っていく作業が難しくて、やっぱり、最初はあれも欲しい、これも取り入れたいと思うし、家は簡単に代えられるモノじゃないだけに、つい欲張りがちです。私もそうでした。
でも、この「もしも…だったら」とか「あると便利」という気持ちに対して、どれだけ冷静に判断できるかが、小さくても快適な家になるかのカギを握っていると思うのです。
「もしも…だったら」でよくあること
・実家の親が泊まりに来たら?(だからもう1部屋がいる。客用布団を入れる場所も必要)
・これから子どもが大きくなって、モノが増えたら?(だから収納が必要。部屋の広さが必要)
「あると便利」でよくあること
・朝の忙しい時間が重なるから、トイレは2つ作りたい
・子どもが女の子で髪の毛に時間がかかるから、洗面台は2つ作りたい
・共働きで外干しできないから、ランドリールームを作りたい
などです。
もちろん、どれも作っておいた方がいいし、あれば便利です。
でも、敷地が限られている以上、要望をあれもこれも詰め込むと、ただ狭いだけの家になってしまいます。
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あきらめる、ということではなくて、それがどれぐらい必要かを見極めるのが重要で、その上で本当に大切だったら取り入れればいいと思うのです。
実はこれって工事費の見積りがオーバーしてしまい、調整していく時の考え方も同じです。
「もしも〜が起こったら?」「こうした方が便利だろう」「これが普通は〜だ」という考え方に流されずに、自分たち家族にとって本当に必要なもの、大切なことの優先順位をつけていくこと。これが小さな家に限らず、予算や敷地に制限がある中で家を建てる時、すごく大事なことだと感じます。