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狭小住宅のデメリット

先日、小さな家に長年住んできて、私が感じるメリットについて書きました。

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今度はデメリットについてです。狭小住宅を選んだことに後悔は全くありませんが、やはり大変なことはあります。 

1:予期しない変化に対応しにくい

家が小さいと使われていない部屋がなく、その“使い切っている感”が気持ちいいと書きましたが、その分、急にスペースが必要になった時は大変です。

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家族の病気に直面して

実際に昨年、家族が病気になり、介護ベッドが必要になったのですが、その分の1部屋を空ける余裕なんてないので、比較的広めだった仕事部屋にベッドを置いて対応しました。今は元気になり、ベッドも必要なくなりましたが、

・家族が車いすの生活になる。

・親が高齢になり、1人では暮らせない状態になって呼び寄せる。

 というような場合も困るでしょう。

でも、この解決策はないと思っています。結局、先日書いたように「もしも」の事態をどこまで想定するかということだからです。

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解決策ではないですが、予期しない事態になって、どうしても小さな家では対応できなくなった時、潔く引っ越せるようなローンしか組まないでおくということは大切だと思っています。

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2:家の周りの手入れが手間

これは家の広さというより、狭い土地に家を建てた場合のデメリットです。

広い土地に小さな家を建てた場合は関係ありませんが、特に都会では狭い土地に小さな家を建てるケースがほとんどだと思います。そして敷地にめいっぱい建てることになるので、建物の周りが庭というより通路という感じになり、人が1人通れればいいという幅になるケースも多いと思うのですが…。

恐るべし雑草パワー

そんな狭い所にも生えてくるのが“雑草”です。狭いから動きにくくてつい放ったらかしになってしまう。でも、都会の場合は隣家も迫ってきているから、隣の家の敷地に雑草がはみ出してしまわないように気を使わなければいけない場合も多いでしょう。

わが家もこのパターンで、植栽などしているのですが、狭いから手入れがしづらくて後回しにしがちです。狭いから植えるものも何でもいいわけではなく、なかなかチョイスが難しくて、未だにうまく家の周りのスペースをうまく活かせていません。

解決策は?

解決策としては、建てる時はつい家の広さを優先してしまいがちですが、もう少し家を狭くして庭になるスペースを増やせばよかったかなと。家の広さが何センチか狭くなっても大して変わらないけれど、庭は幅が何センチか広くなるだけでずいぶん動きやすくなるからです。

設計をした夫自身は、真上から見た家の形を少し変えるだけで、庭として使いやすくなるスペースが増えたのではないかと考えているそうですが、これは住んでみて分かったことです。

3:家の中の上下移動が大変

狭小住宅だと3階建ても多いと思います。特にわが家は2階にキッチン、リビング、1階に洗濯機置き場、トイレなどがあるので、家の中の上下移動が多くなります。忘れ物をした時などはちょっと面倒です。

解決策は階段をかなりゆるく造っていること。一般的な建て売り住宅などに比べて、蹴上げ(1段の高さ)を低め、踏面(足を乗せる部分)を広めにしています。

子どもが小さい時、抱っこして階段を上り下りするのが怖くなかったぐらいのゆるさです。だから他の家に遊びに行くと、すごく階段が急に感じます。

年をとったらどうする?

よく「年を取ったらどうするの?」と聞かれるのですが、そのためにせっかく日当たりのいい2階を、昼間に使わない部屋にするのももったいないし、年をとったときのことまで考えて建てるのも“もしも”にこだわりすぎることだと思っています。

結局、小さな家に住む上で大切なのは「すべての状況に対応しようと思わず、取捨選択をする」ということに尽きると思います。

上りやすいようにゆるく設計された階段
わが家の階段。階段の向こうにも光が入るようになっています。