子ども部屋は固定しない
わが家が小さな家を建てたのはまだ子どもがいない時期。その後、5歳違いで男の子2人が生まれ、今は中学生、小学生になりました。
以前、子どもが生まれてからよく言われたのが「そのうち引っ越すんでしょう?」ということ。「子どもも2人になり、 成長したら、さすがにあの家では狭いでしょう」ということらしいです。
また、「年頃になったらどうするの?かわいそうじゃない?」とも言われていました。
でも、子どもが生まれる前から、私たち夫婦は子ども部屋についてこう考えていました。
- 子どもにある程度の広さの個室を用意するつもりはない。
- 但し“自分の自由になるスペー ス”“1人になれるスペース”は必要。
ちなみにわが家の間取りは
土間(=玄関)、1階洋室(約7畳)、2階キッチン+リビング(約9畳)、キッチン脇洋室(約3畳)、和室 (5畳・ロフトあり)のみ。
なので、子どもがいたら大変と思われるのも仕方ないかもしれませんが、この中で、子どもの成長に応じて子ども部屋を作っていこうと考えていました。
本当に子ども部屋が必要になった時期
以前からキッチン脇洋室(約3畳)に子どもたちのおもちゃを置いていましたが、結局リビングで遊び、寝るのは親と一緒の和室でした。
その後、本人の希望もあり、小2ぐらいで勉強用の机を買い、この3畳の部屋に置きましたが、結局、勉強をやるのはリビング。長男が宿題などをこの部屋でやるようになったのは小6になってからでした。
兄弟の年齢が5歳離れているので、兄として、1人の大人として認めてあげたいし、弟と一緒の部屋はもう嫌だろうと考え、中学生になってからはこの3畳の部屋にベッドを置き、完全に長男の部屋にしました。
そのため、小学校低学年だった次男のランドセルや教科書、おもちゃは、リビングにコーナーを作りました。
3畳の部屋なので、一般的なシングルベッドでは狭いため、セミシングルのショートベッドを使用しました。
しかし、この部屋はエアコンがなく、夏暑く、冬寒いのがネックだったのと、背が伸びてセミシングルベッドでは小さくなったことから、中2になった昨年の夏、仕事部屋として使っていた1階洋室(約7畳)を兄弟の部屋に。そして、3畳の部屋を仕事部屋にしました。
次男のおもちゃなどの持ち物と、長男が使っていたセミシングルのベッドも隅のほうに置きましたが、結局、次男はリビングで宿題をして、私たちと一緒に寝ているので、ほぼ長男の部屋になっています。
狭小住宅に家族で住めるかは子ども部屋の考えがポイント
夫の設計事務所に相談に来る方には「子ども部屋は1人6畳以上必要だから、◎LDKにしたい」という考えの方が多いです。
もちろん土地も予算もあればいいと思いますが、その部屋で子どもが寝て、日中も過ごす期間は何年あるでしょうか?
うちの場合、本当に個室が必要になったのは中学生になってからだったし、春に高校生になったら今度は家にいない時間が増えると考えています。
そう考えると、兄弟2人にそれぞれきちんとした個室が必要な時期は、それこそ10年ないでしょう。
もちろん、男女のきょうだいだったり、子どもの年が近かったりしたら、また違う考えになると思いますが、その場合は3畳ぐらいの部屋を2つ作る、7〜8畳の部屋を一時的に2つに割るなどで対応すると思います。
そう考えれば、子どもが2人いるから狭小住宅には住めない…とはならないと思うのです。
やはり「この部屋は◎◎部屋に使う」と決めつけずに、家族の成長に応じて臨機応変に部屋の役割を変えていくこと、すべてのスペースをフル活用していくこと、そして割り切り(あきらめ、ではなく)が、狭小住宅に住む上で一番大切なことだと思います。