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【50代からの終活】断捨離の次にやったほうがいいこと

介護、遺品整理、実家じまいなどを経験して

この10年の間に父、母を見送り、実家の片づけも終えました。母が様々な介護サービスを利用した経験や夫が大病して一時期、在宅療養した経験もしていて、50代にしては介護や亡くなった後の手続き、実家じまいなどの経験値が高いと自負しています。

特に社交的だった母が認知症になったこともあって、どんな人でも認知症になる可能性はある、自分がしっかりしているうちにやれることはやっておこうという気持ちは強くなりました。実家の片づけは姉妹で協力して終えましたが、うちは息子2人なので期待できないと思っていることも終活を始めた理由の1つです。

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たくさんの持ち物を「亡くなったら勝手に捨ててくれればいい」と言っている親世代の声を聞くことがありますが、片づけを経験した立場からすると、処分費を残しておけばいいという問題ではありません。

親の持ち物を片づけて感じたのは、人のモノを処分するというのはすごくストレスが大きいということ。大切に残してほしかったのか、本当は見られたくなかったのか、実は価値があるものなのか…そういうことを考えながら大量のモノを判断していくのはとても疲れました。

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終活をしなくてもいい人とは?

わが家は両親ともにきれい好きの部類だったのですが、片づけは体力的、時間的にも大変でした。やはりモノを捨てられない世代なので、なんでも置いてあったんですよね。

自分たちですべてやっても、有料のゴミ袋や粗大ゴミ、お焚き上げなど処分費用はかかりました。また、友人の実家じまいを手伝った際、最終的に処分できないものは片づけや遺品整理などを行う業者さんに依頼しましたが、大きな家具いくつかと1畳分のスペースにまとめた程度のものでも20万近くかかりました。これが家全体だったら100万円は軽く超えたと思います。

もし、大量にモノを残したままでよいケースがあるとすれば…親も子も捨てることに全く抵抗がないことでしょうか。実際、どんなモノでも迷わずゴミ袋に捨てられるタイプの人もいると思うので、そうであれば元気な時に片づけに時間を割く必要はないでしょう(もちろん、処分費用を払うのが苦にならないことも条件です)。

片づけの次に取り組んでいる「リスト化」

家が小さいおかげで、モノを増やさない努力を続けられています。自分の持ち物はだいたい把握できているので、多いのは息子たちのモノです。今は息子たちがいらないと判断したきれいなおもちゃをメルカリに出品しながら減らしています。今後は子どもが独立するたびに彼らの持ち物や思い出のモノを持たせる、親の思い出として保管しておく、処分する、と分けながら減らしていきたいと思っています。

終活というと、まず断捨離に取り組む方が多いと思います。もちろん持ち物が膨大な場合、片づけも優先事項ですが、経験してみて早めにやっておいた方がよいと思ったのが「財産の整理」です。

相続税が発生する、しないに関わらず、親の持ち家などがあれば相続の手続きは必要になります。また、認知症になると、その人名義の預貯金や土地は手をつけられなくなってしまうので、元気なうちに家族に分かりやすくしておくことが大事だと感じました。

例えば実家の場合、母が亡くなってから書類を整理して保険に入っていたことが分かりました。この経験から、今、私が取り組んでいるのが、預金、保険、クレジットカードなどの整理とリスト化です。

特に子ども名義の預金や保険などは私がメインで契約しているので、夫はきちんと把握できていません。また、特にネットバンクは通帳がないので、情報を共有できていなければおろせないままになってしまいます。実際、亡くなったご家族のネットバンクの情報が分からず、そのままになっているという話も聞きました。リストを作成後は夫にも共有してもらうつもりです。

リストを作りながら進めているのが、銀行の口座やクレジットカードを最小限にすること。詐欺などの対策にもなるので、先日は使っていなかったクレジットの家族カードを解約。使用頻度が少ない銀行口座も解約予定です。

この他、サブスクはなども分かるように整理しておこうと思っています。その次は写真の整理をする予定。世代のせいもありますが、親の紙焼き写真が膨大で処分が本当に大変だったからです。

50代で終活するメリット、デメリット

50代で終活しているというと「早すぎる」と言われることもあるのですが、実家の片づけは本当に疲れたので、50代でやるメリットは元気なことだと思います。

そして、元気、というのは体力だけでなく、気持ちの面も含みます。老後がまだ少し遠くて悲観的になることなく、判断がきちんとできるという点でもいいかなと。その分、実際に年ををとってから気持ちが変わることもあると思うので、なんでも捨てすぎないことも心がけています。

また、50代で片づけや預金や保険などの整理をしていくことで、お金や保険などの失敗を振り返ることができます。将来の年金生活に向けて、無駄をなくしていけるのもメリットです。

実際、私は今回の整理で医療保険も減額しようと思ったり、過去の通帳を見直して夫婦2人になったらもっと小さく暮らしていけるなと思ったりしました。

一方、50代で就活をするデメリットもあると感じています。それは守りに入ってしまうこと。実際、私は早いうちから老後について考えることで、将来、子どもに色々なモノを残して負担をかけないように、という気持ちが強くなりすぎていました。例えば大きな買い物をすることや新しいことを始めることに躊躇していることに気づいたのです。終活を始めても、まだ50代。冒険する気持ちをはなくさないようにしたいと思っています