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家を建てるなら子どもが生まれる前、後?

生まれる前に建てる場合、2通りの考え方がある

わが家は夫婦2人だけの時に家を建てました。家を建てて3年後に長男、8年後に次男が生まれています。

建てた家が敷地20坪で個室も少なかったことから、以前にも書いたように「子どもが生まれたらどうするの?」と言われたりしました。

子どもが生まれる前に家を建てる場合、考え方は2通りあると思います。

1つは子どもが生まれた後のこと、さらには2人生まれた場合、子どもが男女だった場合まで考えて部屋を用意しておくパターン。大きめの1部屋を将来、2つに割れるようにしておくのもこれで、実際、新築時にそうやって準備しておくお客さまは多いです。

もう1つは子どもが生まれても、生まれなくてもどちらでも使えるようなプランにしておくパターンです。

わが家は2つ目のパターンの考え方に近く、しかも子どもの人数について“○人欲しい”というような考えは特に持っていませんでした。

さらに子ども部屋については「しっかりした個室ではなく、1人になれるスペースがあればいい」「特に中学生になるぐらいまでは、それでいいのではないか」と考えていました。

そういう考えの元、もし生まれたらこの部屋を使えばいいと考えていたのが、最初に長男の部屋にしたキッチン脇の3畳の部屋です。

子どもがいない時に家を建ててよかったこと

今は中学生、小学生に成長した子どもたちと4人で小さな家に住み続けているわけですが、子どもが生まれる前に家を建てたことはよかったと思っています。

それは家のプランに関わる部分です。一方で立地については子どもが生まれてからの方がよかったと思う点もあるので、メリット、デメリットについて書いてみます。

子どもが生まれる前に建てるメリット

[プランや仕様の面]

  1. 夫婦2人という基本の人数が暮らすことを前提にして、部屋数などにとらわれずにプランを考えることができた。
  2. 子どもがいたら危ないと躊躇してしまうようなデザインを採用できた。
    →わが家の場合、階段がそうです。子どもが生まれてからは手すりを追加しました。
  3. 子どもが汚す、傷つけることを気にせずに、珪藻土の壁や無垢の床を使うことができた。
  4. 子どもが生まれた時には、家がある程度、家も住み慣れた後だったので、汚したり、傷つけたりされてもショックがなかった。
  5. トイレを1つしか作らないなど、夫婦2人だったからこそ割り切れた。

1にもありますが、今、長男が高校入学を控えていて、子どもがずっと家にいる時期なんて本当に数年だなと感じます。

また、実家の母が1人になった姿などを見ていると、結局、家というのは夫婦2人で暮らす時期が長く、さらにどちらか1人で暮らす時期も決して短くありません。

そう考えると夫婦で暮らすことを前提にコンパクトな家を選択できたことは、長い目でみるとよかったと思うのです。

子どもがいない時に建てるデメリットは立地の面

子どもが生まれる前に建てるデメリット

[プランや仕様の面]
・子どもが生まれると必要になる手すり、柵に登らない、階段から落ちない、キッチンに入らないなどの対策を考えなければいけない。

子どもが生まれたら必要になるこうした対策は、実は赤ちゃんの時期だけでなく、結構長い期間必要でした。その家の子はやらないようなことでも、遊びに来た子が危ないことをする可能性を考えると、小学校中学年ぐらいまではそのままだったりします。

そう考えると、新築時にデザインも含め、危なくない手すり、柵などにしてしまったほうが違和感がありません。

例えば子どもが階段から落ちないように引き戸を付けたりしますが、これは寒さ対策にもなったりするので、“子ども対策”としてではなく、“子ども対策にもなるし、他の対策にもなる”という視点で取り入れるとよいと思います。

[立地の面]
・子どもの小学校、中学校などを意識せずに土地を購入するので、実際に子どもが就学時期になってみて気づくことが多い。

わが家の場合、うちは学区の中でも子どもが少ない地域だったことが分かり、集団登校などがなくて入学時は子どもも不安が大きかったです。

また、意外に教育熱心な地域で、中学の雰囲気や受験に対する考え方で合わない部分がありました。

狭小住宅は子どもがいない時期に建てるのに向いている

こうやって考えてみると、敷地20坪の土地を買い、狭小住宅を建てるという思いきった選択をできたのも子どもがいなかったことが大きいと思います。

そもそも家を建てる時点で「子どもが生まれたら?」「年を取って膝が悪くなったら?」など、将来のことばかり心配していると、その土地の立地を最大限に活かした家は建てられません。どこの土地に建てても変わらない無難な家になってしまい、注文住宅にする意味がないと思うのです。

それよりも家を建てる段階では、その時にやりたいことやその空間のよさを最大限に活かすことを考えて、「もし〜したら」が現実になった場合にリフォームや小規模な工事で対応する方がいいと思います。

実際、わが家も子どもはもう1人かなと思っていた所に次男が生まれ、リフォームをしました。

そのリフォームは新築後、約9年住んでみて「もっとこうならよかった」という部分を叶えたもので、子どもが生まれなければきっとやりませんでした。

そう考えると、子どもが生まれる前に家を建てる場合こそ、無理のないローンを組んでおくことも大切だと思います。

子ども部屋とこども
子どもが生まれる前は仕事部屋や物干し部屋にしていた3畳の部屋。小学校に入ってから長男の部屋にしました