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【高校受験】不合格だった息子の2年後

成績が悩みのタネだった

私が住む地域では、今日が県立高校の合格発表です。2年前、息子も県立高校を受験しました。

息子は中学に入ってから勉強で本当に苦労しました。小学校の時から勉強が得意とは思っていませんでしたが、ここまでできないとは思っていなくて、親としてもショックで。発破をかけるつもりでかなりひどい言葉も言っていました…。

その頃は「3年後の受験が大変だよ。行きたい高校に行けないよ」と言って不安にさせれば、心配になって勉強すると思っていたのです。今思うと私自身が「ビリギャル」のような逆転ストーリーを期待していたのですよね。

中1よりよくなったものの、中2、中3も成績がいいとは言えず、通信教育をやってみたり、個別指導に行ってみたりしましたが、あまり本気になることはありませんでした。(個別指導で「やる気がないから成績が上がらなくて当たり前」と言われたこともあります…)

あの頃は常に息子の成績のことばかり心配していました。

11月になっても志望校が決まらない

中3になっても勉強に身が入っているとも思えない上、志望校も決まらず苦労しました。内申点も低かったので、すべり止めの私立も決まらない。

とにかく「ここの学校に行きたいから、もっと勉強頑張る」という流れにはならないまま、11月に。

色々あった末、見学の時、他の学校よりも印象がよく、入りたい部活もあった高校を受験することに。決して積極的な感じではなく、その学校に対してどんな思いを持っていたのか分かりませんが、確実な安全圏ではないけれど、受かる可能性はある高校でした。

「落ちてどう思った?」

でも、結果は不合格でした。安全圏ではなかった上に内申点も低く、試験もできなかったと言っていたので難しいとは思っていましたが、やはり喜ぶ顔をみたかったです。

ただ、合格発表から帰ってきた息子に、あれこれ言うのはやめようと決めていました。私自身、息子への接し方で悩み、中2から子育てコーチングの講座に通っていたのです。そこで、学んだことを生かし、言ったのは1つだけでした。

「高校落ちて、どう思った?」

「中1からもっと勉強しておけばよかった」

そう思えたなら大丈夫。もちろん、簡単にやる気スイッチが入る子ではありません。でも、見込みはあるのではないかと思いました。

ゲーム三昧の春休み後

そして私立高校に通い始めた息子でしたが、コロナで入学式も延期になり、ちゃんと学校が始まったのは6月。春休みはゲーム三昧で、高校でも勉強で苦労するのかなと正直、思っていました。

ところが最初の小テストで100点を取ったのです。名前が貼り出されたのがうれしかったようで、初めての中間テストでは学年上位に。そこから高2になった今も、ずっと上位をキープしています。

何よりもテスト前にものすごく勉強するようになって、高校受験の頃よりも今の方が勉強しています。通っているのはいわゆる進学校ではないけれど、レベルを落として入ったわけではないので、上位になるのは簡単ではないはずです。

入学から1年経った頃、息子に「中学ではあんなに勉強しなかったのに、なんで今はそんなにやるようになったの?」と聞いてみたところ、「中学の時は気づいた時には勉強が分からなくなってた。気づいてやり始めた時にはもう追いつけなかったから、高校では最初から頑張ろうと思った」と。

それを聞いて、失敗や挫折を経験して「子ども自身が気づくこと」に勝ることはないと思いました。

2年経った今、思うこと

中3の11月まで志望校が決まらなかった子が、今はもう志望大を決めて準備を始めているのも驚きです。何よりも言動に自信が感じられるのがうれしい。

中学時代の接し方は反省ばかりですが、唯一、当時の自分を褒めてあげたいのが、すべり止めの私立高校は偏差値や進学率にとらわれず、「息子が楽しく通えそう」と思える学校を探したことです。

県立も合わせると、10校近く見学に行ったと思いますが、選んだのは中3の夏休みには名前も知らなかった私立高校でした。この学校選択もよかったと思います。

県立高校の合格発表から2年。あの時、高校に落ちて、ちゃんと失敗しておいてよかった、というのが、今の偽らざる気持ちです。

4月から高3になりますが、その先の進路はどうなるか分かりません。でも、失敗を生かして変わることができた姿を見ているので、この先の頑張りも失敗も見守っていこうと思えます。