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【小学校入学】反省から考える「小1の壁」「小1プロブレム」対策

入学して最初にショックだった出来事

関東は桜も散りつつありますが、入学のシーズンですね。入学ということで今でも忘れられないのが、12年前、長男の小学校入学の時のことです。

働いている親が今までのように両立ができずにぶつかることを「小1の壁」、子どもが生活の変化から学校になじめないことを「小1プロブレム」なんて言いますが、わが家、がっつりとどちらにも直面しました。

今考えるとあり得ない選択なのですが、私は長男が小学校に入学する2カ月前に、フリーランスからフルタイムの正社員になったのです(!)。しかも当時、次男は1歳になったばかり。

次男の出産前から初めて仕事を長く休んだことから、ものすごく焦りがあり、新しい仕事のお誘いを受けてしまったのでした。通勤時間も1時間以上かかる場所で、本当に甘かったとしか言いようがありません。

だから、入学前に心配していたのは

  • 通勤時間も加わる中、仕事と家のことを両立できるか
  • 大人しい上、同じ保育園のお友達がいない学校でお友達ができるか

ばかりだったように思います。

ところが入学して戸惑ったり悩んだりしたことは、全然違うことでした。

まず、最初に「壁」を感じたのは、入学式後、最初の保護者の集まりのお知らせが「入学式から数日後」の「平日午後」だったこと(急に仕事を休めない)。入学式の写真の販売もその日で、「働いている親は入学式の写真も買えないのか…」と、すごくショックを受けたのを覚えています。

学校もイヤ、学童も行きたくない

でも、一番大変だったのは、お友達づくり以前に、長男が学校に行くのを嫌がったことです。これは私が反省すべきところで、同じ保育園のお友達もいない上、集団登校もない地域なので、入学式の翌日、長男をいきなり1人で学校に行かせてしまったのです(徒歩10分ぐらい)。

それがすごく怖かったようで、そこから家を出ても泣いて帰ってきてしまったりして、毎日、教室までついていかなければいけない日が続きました。教室の前で泣いてしまうこともあって、朝は本当に大変でした。ちゃんと行けたと思った日でも、実は遅刻していたことも…。結局、1人で安心して行けるようになったのは、夏休み後〜冬休みの間ぐらいだったような記憶があります。

そして、通っていた保育園では自分のペースでのびのび遊べていたので、大人しい子とはいえ、「学校で朝から座っていなければいけない」のも苦痛だったようです。それだけに「やっと帰れる」と思ったところで、ルーム(学童)に行かなければいけないのは嫌だったのでしょう。

入学したばかりの頃、「ルームは行かなくてもいいんだよ。だって、帰ってる子もいるもん」と無邪気に言われて、どう答えていいか分からず、「自分が仕事をしていなければ…」と泣きそうになったこともありました。

やってあげればよかったこと、やってよかったこと5つ

宿題を見る暇がない、朝が常にバタバタ、夏休みは毎日ルームで飽きてしまう、保育園のように先生に会わないから様子が分からない、ママ友もいないから聞く人もいない、幼稚園出身の子が何でもできるように見える…と、悩みや不安はたくさんあり、「安心」と思えたのは2年生になってからです。

もちろん、12年前のことなので、今よりは共働きも増えているので違う部分も多いと思いますが、当時の反省から考えた対策は次の5つです。

1:夏休みぐらいまでは生活に慣れればOKと割り切る

「もう、くもんに通ってる子がいる」「みんなスイミング習ってる」とか比較してしまいがち。うちは実際には習い事はさせませんでしたが、「みんなに遅れないようにしっかりさせなきゃ」という気持ちは強く、言葉でプレッシャーをかけていたように思います。

でも、生活が大きく変化して子どもも大変なので、新しいことはさせず、慣れることをもっと重視してあげるべきでした。

2:近所に同じ小学校の人間関係を作っておく

年長さんのうちに近所に同じ1年生がいたら紹介してもらっておくといいです。もし、仲良くなれなくても、お話できるぐらいにしておくと情報も入ってきます。同学年がいなければ、一緒に登校してくれるお兄ちゃん、お姉ちゃんを見つけておくと、気にかけてもらえて心強いと思います。

3:自分が仕事をしていることを引け目に感じない

入学のタイミングで社員になり、生活が変わった上、残業もすごかったので、子どもや夫に対する「申し訳ない」気持ちがいつもありました。なんでも「自分が忙しいせい」「仕事しているせい」と思ってしまって、子どもや夫に対して対等でいられませんでした。

そうなると、極端な話、叱るべき時に叱れない、つい甘くなってしまう、となり、自分もストレスでいっぱいに。普段我慢させてるから、オモチャを買ってあげる…みたいなこともあった気がします。

でも、「学童に行かせてごめんね」「〜ができなくてごめんね」ではなく、「○○くんはルームが嫌かもしれないけど、お母さんはお仕事が好きでやってるから理解してほしいんだ」「わが家はパパとママが働いて成り立っている家なんだ(収入に関係なく)」という気持ちで、堂々としていればよかったと思うのです。

4:日曜日はゆっくり過ごす

3と関連して、ふだんの引け目から土日はやたらお出かけしていました。でも、土曜日はしっかり遊んで、日曜日は平日の準備をしたり、一緒にゆっくり宿題を見てあげたりしておいたほうが、結果的に長男のためになったように思います。

5:気になることは先生に相談する

これは実際にやっていたことです。様子が気になる、これって大丈夫?など不安なことは、正直に連絡帳に書いて先生に聞いていました。宿題の意味がわからないとか、そんな些細なことでも。学校内のことは先生が気づいていなかったり、友達関係は子どもが親にちゃんと話していなかったりするからです。

次男の時に「先生に伝えた方がいいかなあ。でも先生もお忙しいよね…」と迷っているうちに大きなトラブルに発展してしまった経験もあるので、保護者の思い(クレームではなく)を伝えるのは結果的にご迷惑ではないと思っています。。

小1の壁を理由に仕事をやめるべき?

小学校入学のタイミングをきっかけに、仕事を辞める選択をする人もいると聞きます。もし、そばにいてあげなかったことをすごく後悔してしまうなら、それもありだと思います。

でも、いつか仕事をしたいなら、もう少し様子を見てもいいのではないかというのが私の考えです。なぜなら「心配でそばにいてあげたい」というタイミングは、その後、何度もあったからです。

長男の場合、小5でクラス替えでクラスに同じサッカークラブの子ばかりが集中してしまい、うまく仲間に入れず、学校に行きたくないという時期がありました。この時も楽しく行けるまでに1年ぐらいかかりました。

そして一番大きな壁だったのが中1でした。新しい環境にも慣れず、勉強でも自信をなくし、初めてストレスが体に出るまでになりました。不登校を覚悟していたほど心配しましたし、一番目が離せないと思ったのがこの時期です。

私の場合、入社後は帰りがとにかく遅く、次男が保育園の延長保育で疲れ切っていたこともあり、長男が小2の時に退職を決意しました。結局、会社の理解があり、その時は在宅勤務を取り入れる形で仕事を続けてきました。それでも長男が中1の頃には出張などもあり、夫の病気や母の介護なども重なったタイミングだったため、この時に会社を完全にやめました。

やめたことは後悔していませんが、収入、その後のキャリアなどを考えると「あの時、細々とでも仕事を続けていたら」と思うことも正直あります。

また、5歳違いの次男は保育園時代、「入園時にここまで泣いた子はいないです」と言われたほど新しい環境への抵抗が大きい子で、小学校も6年生に兄がいたにもかかわらず、入学式後の朝は大泣きでした。

でも、近所のお友達と登校するようになってからは、すんなりなじみ、その後、小学校も中学校も長男のような心配をすることはないのです。本当に個人差があるなと。

子どもたちが大学生、中学生になった今は「そばにいてあげなければ、という時期は、本当にあっという間に終わるんだなあ」と寂しく感じます。短い期間だからこそしっかり見ていてあげるべきだったのか、子どもが手を離れてからの方が長いのだから子育て以外の世界を作っておくべきなのか、どちらが正しいのかは未だに答えが出ません。でも、小学校や中学校での経験が長男を成長させたことは明らかで、決して無駄な経験ではなかったとも思っています。

こういうことに悩むのがお母さんだけでなくなるべきだし、乳幼児期期だけでなく、小学校以降も仕事をしながら働きやすい環境、いつでもキャリアを再開できる環境が当たり前になっていくといいなと思っています。

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